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アーユルヴェーダとカレーの意外な関係
日本人の大好きなカレー。実は、カレーは美味しいだけではなく、暑い夏を乗り切るための叡智が隠されているのです。
カレーはインドの伝統医学である「アーユルヴェーダ」に基づいて作られています。アーユルヴェータは、インドでは5000年以上も前から続いていると言われ、肉体・心・魂の3要素がバランスよく維持されている状態が健康だとされています。
そのため、アーユルヴェータの理論のもとに作られた料理には、多くの薬草が使用されています。
この理論は食生活だけではなく、ヨガやタントラなど、精神的修養の部分も含まれています。非常に大きな理論体系なので、ひとくちでは説明するのは難しいです。
カレーには食欲増進・冷え防止・代謝促進効能が
話をカレーに戻します。
暑い夏で、食欲がなくなっていても、カレーなら食べられる、という人は多いかもしれません。また、カレーを食べると体が温まります。カレーには食欲増進、冷え防止、代謝促進という効能があります。カレーはがんを防ぐ効果が期待できる、とする研究結果もあります。美味しいだけではなくて、体にも良い影響を与えてくれる食べ物です。
カレーには、多くの香辛料が使用されています。漢方薬の役割も持っているため、薬草とも呼ぶことができます。カレーを食べることにより、これらの薬草によるさまざまな薬効が働き、体が健康になるのです。
カレーの代表的な香辛料と主な効能
カレーで代表的な香辛料と主な効能には、 以下のようなものがあります。
- ターメリック → 食欲増進、消化機能促進、疲労回復、鎮痛
- チリペッパー → 血行促進
- クミン → 下痢、風邪薬
- クローブ → 消化機能促進、消炎
- レッドペッパー → 咳止め
- シナモン → 風邪薬、胃薬
- コリアンダー → かゆみどめ、胃薬
- ナツメグ → 下痢止め、胃薬
カレーと聞いて、一番思い浮かべやすいのは「ターメリック」かもしれません。カレーの黄色のもとになっている色です。ターメリックには「クルクミン」という成分が含まれており、これがアルツハイマー予防に効果があるという研究結果が、最近報告されています。
香辛料により脳内血流が上昇し、アルツハイマー、脳の機能改善に役立つと言われています。
脳の働きに良い影響があるというのは気になります。カレーを食べて、頭がブラッシュアップされ、プレゼンで良い結果を出せた・・・なんてことも夢じゃありません。5000年前から受け継がれた深い知恵が、カレーには隠されているのです。
現代人の疲れた体を癒してくれる香辛料
そのほかにも、カレーには、現代人の疲れた体を癒してくれる香辛料がたくさん含まれています。体が健康になれば、自然と心にも余裕ができてくるものです。
細分化された現代の医学の発想から物事を考えようとすると、どうしても局面的になりがちですが、アーユルヴェータのような、大きく広く、すべてを包み込むような発想こそが、本来人間に必要とされるものなのかもしれません。
ちなみに、市販のカレールウには脂肪が多く含まれています。気になるようなら、自分でスパイスをブレンドしたオリジナルのカレー粉を作って食べても良いかもしれませんね。